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神戸大学大学院工学研究科・システム情報学研究科紀要, No. 8, pp. 000-000, 2016
doi:10.5047/gseku.j.2016.003

研究論文

コルゲート鋼板の歴史から見る意匠面での運用実態及び展望についての研究

李 海寧1 ・遠藤 秀平1

1工学研究科建築学専攻

(受付:January 5, 2016 受理:July 11, 2016 公開:August 5, 2016)

キーワード: コルゲート鋼板、建築、意匠、歴史、変遷

本研究はコルゲート鋼板(波付け金属板、金属板、以下コルゲート板)の発明、建築での運用の歴史を整理し、各時代においての運用実態および利用した建築の特徴と歴史的評価を整理した。コルゲート板は、一般的に安価な外装被覆材として認識されてきた。発明初期のコルゲート建築には主に当時のヨーロッパの建築様式に則った様式が見られるが、コルゲート板の技術性能の確認や改良を積み重ねた結果、独自の様式や工法が出現した。長い間、コルゲート板は板厚が薄いため、構造に利用することはできなかった。その結果、コルゲート板の利用には骨組みが必要と考えられていた。1930年代、板厚を厚くした強度の高いコルゲート板がアメリカで登場し、戦後さらに薄板(1型)、厚板(2型)の規格標準化が進められ、独立した構造体の出現に繋がった。厚板を採用した事例は川合健二邸を始め、幾つか存在する。これまで、コルゲート板の技術面の検証は主に製造会社などが行われてきたが、様式の変遷などの意匠面についての研究は少ない。この空白を埋めるため、本論は各時期の代表的な事例を集め、コルゲート板の意匠においての運用実態を調査した。


[Full text] (PDF 1.4 MB)