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神戸大学大学院工学研究科・システム情報学研究科紀要, No. 8, pp. 000-000, 2016
doi:10.5047/gseku.j.2016.002

研究論文

集合住宅における地震後の防災設備の点検実態に関する研究
—東北地方太平洋沖地震後の仙台市内分譲集合住宅を対象に—

金 秀蘭1・北後 明彦2・高橋 済3・村田 明子4

1工学研究科建築学専攻
2都市安全研究センター
3アイエヌジー
4清水建設技術研究所

(受付:November 20, 2015 受理:May 6, 2016 公開:August 5, 2016)

キーワード: 集合住宅、地震火災、防災設備、ライフライン、点検、対応主体

本研究では、東北地方太平洋沖地震による地震動を受けた仙台市内の分譲集合住宅を対象にアンケートとヒアリング調査を行い、地震発生後の集合住宅における防災設備の点検実態について知見を得ることを目的とする。調査時点(地震後約10ヶ月後)での防災設備の点検実施率は、設備の種類によって異なり、平均点検実施率は約46%である。期間別点検実施率を見ると、地震発生後一週間以内は約17%、地震発生後一週間以降は約3%、実施時期について不明は約33%であった。消火器や屋内消火栓については、これらの設備を設置している集合住宅のうち、約70%の集合住宅で点検を行っている一方、自動火災報知設備や非常放送設備、排煙設備等の設備については、これらの設備を設置している集合住宅のうち、約40〜50%の集合住宅でしか点検を行っていないことが分かった。点検は、管理組合が単独又は管理員と管理組合が協力し地震後防災設備の点検を行った事例が多く、また、住民組織等とその他の住民が共に防災設備の点検を行っている事例も見られた。


[Full text] (PDF 1.1 MB)