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神戸大学大学院工学研究科・システム情報学研究科紀要, No. 2, pp. 43-49, 2010
doi:10.5047/gseku.j.2010.006

形状に関する設計者の選好を反映した構造最適設計

室巻 孝郎1*・花原 和之2・多田 幸生2

1工学研究科情報知能学専攻
2システム情報学研究科システム科学専攻

(受付:July 17, 2010 受理:December 27, 2010 公開:December 28, 2010)

キーワード: 形状最適化,トラス構造物,発見的手法,幾何モーメント,全応力設計

本論文では,設計者の試行錯誤過程により得られた構造物の特徴を反映しつつ,形状最適化を行う取り組みについて述べる.設計者の嗜好に関する特徴を幾何モーメントの形で抽出し,最適化を行う際の目的関数に反映させる.2 次元のトラス構造を用いて実現されるコート掛け問題を題材として扱う.あらかじめ人間である設計者が制約条件を満たすトラス構造を試行錯誤により設計し,得られた形状を基準形状とする.トラスの構造重量という目的関数に加え,試行錯誤過程より得られた形状との類似性を評価する指標を導入して新たな目的関数を定式化する.最適化手法は発見的手法(遺伝的アルゴリズム:GA と粒子群最適化法:PSO)を用いる.トラス構造の部材の配置について発見的手法を適用し,部材の断面積は全応力設計を用いて決定する.部材の配置に関して条件を変えて数値シミュレーションを行い,各場合について試行錯誤過程より得られた形状の形態的特徴を反映しつつ軽量化された解を得ることができた.また,GA とPSO 共に類似した傾向を持つ解を得ることができたので,本手法が最適化アルゴリズムに依存せずに適用可能であることを確認した.


[Full text] (PDF 3.1 MB)