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神戸大学大学院工学研究科紀要, No. 1, pp. 13-21, 2009
doi:10.5047/gseku.j.2009.006

都市集合住宅における日常交流の意識が非常時の相互援助性に与える影響に関する研究

朴 南權1,北後 明彦2,鈴木 毅3,村田 明子4,山田 哲弥4,田中 康裕4

1自然科学研究科地域空間創生科学専攻
2都市安全研究センター
3大阪大学大学院工学研究科
4清水建設技術研究所高度空間技術センター

(受付:July 2, 2009 受理:March 1, 2010 公開:March 15, 2010)

キーワード: 集合住宅,コミュニティ相互援助性,居住者特性,防災知識・情報特性,空間特性

本研究では,阪神圏,特に兵庫県,大阪府の集合住宅を中心に「集合住宅居住者の日常交流の意識」の現状把握から,「日常・非常時コミュニティ相互援助性に与える影響要因」を明らかにするため,居住者間の関係に着目した.影響要因としては,居住者特性,防災知識・情報の特性,空間特性を想定して分析を行った.その結果,以下の点が明らかになった. 第一点は,日常交流の程度が高いほど避難援護が必要な人をよく知っているとともに非常時に頼りにできる人がいると考えているが明らかになったことから,日常時のコミュニティ形成が非常時の相互援助性に密接な関係があることがあらためて明らかになった. 第二点は,分譲住宅居住者層で子供があり適度に外出する世帯,及び,近所付き合いや自治会・管理組合の活動をきっかけとして防災知識・情報を得ている世帯において,日常時の交流の程度が高く,非常時の相互援助性が高いことが明らかになった.また,空間特性としては,長い片廊下に住戸が分散している配置の集合住宅よりも,ボイド周辺やコアに隣接して集中して住戸が配置されている集合住宅の方が日常時・非常時のコミュニティ相互援助性が高いことが明らかとなった.



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