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神戸大学大学院工学研究科紀要, No. 1, pp. 22-28, 2009
doi:10.5047/gseku.j.2009.003

防音扉による低周波音の遮音特性に関する基礎的研究

阪上 公博1・柏谷 旭彦1・森本 政之1・高田 重隆2

1 工学研究科建築学専攻
2 弘進商事神戸営業所

(受付:November 30, 2009 受理:January 12, 2010 公開:January 18, 2010)

キーワード: 防音扉,遮音性能,トンネル発破,低周波音

トンネル工事における発破騒音は,低周波音による代表的な騒音問題である.これに対して用 いられる防音扉の遮音特性については研究事例が少なく,問題は未整理の部分が多い.本研究で は単純なモデルによる単一板の遮音理論を用い,基礎的な検討を試みた.理論計算結果を実際の 防音扉の遮音特性実測値と比較し,その遮音特性の形成機構について解釈を試みた.また,理論 計算に基づいて,防音扉の諸定数が遮音特性に及ぼす影響を検討し,遮音性能改善のための基礎 的な知見を得ることを試みた.防音扉が単一板として挙動しているとみなせる場合については, 本研究で用いた単純なモデルによって,実際の防音扉の遮音特性の形成メカニズムをおおよそ解 釈できるが,扉の構造や形式によっては説明できない場合も見られた.また,諸定数の影響につ いては,扉の支持部分の弾性は共振周波数以下に影響し,損失係数は共振周波数のディップに影 響するため,これらを適切に選択することで高い遮音性能が得られる可能性が示された.


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